弓は材質やメーカーによる種類もあるが、それよりも大事なのが弓力と長さ(並か伸びか)。
まず先にこれを決めなければ弓は選べない。
今回は自分に適正な弓力の決め方や、並か伸びかの基準について解説する。
的中率9割目指したい人へ
目次(クリックで飛びます。)
弓力はどれくらいが適正か?
適正な弓力について、一応教本には
弓2本を肩入れできる限度の2分の1が適正な弓力の目安
と書かれている。
肩入れというのはアーチェリーのように弓を弓手の肩まで引くことだ。
でもこれはあくまで目安であり、必ずしもこれにしたがう必要はないし、これにしたがったからといって100%適正な弓力になるとは限らない。
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弓力の強弱によるメリット・デメリット
また弓力が強い場合、弱い場合のメリット、デメリットをそれぞれ上げると
強い弓のメリット
- 矢勢が出るので的中率を上げやすい
- 無駄な力を使えないので力の使い方を覚えやすい
強い弓のデメリット
- 疲れる
- 強すぎると射形が崩れる原因になる
- 強すぎると怪我の原因になる
- 年齢により、筋力が衰えたときに引けなくなる
弱い弓のメリット
- 射形を整えやすい
- 疲れない
- 筋力が落ちても引ける
弱い弓のデメリット
- 矢勢が出ないので的中率を上げにくい
弓力が強い方が矢飛びが鋭くなる分、的中率を上げやすいのは事実。
でもだからといって、自分の身の丈に合わない弓力の弓を使えば射形が崩れ、矢所のコントロールが効かなくなり、逆に的中率が落ちる。
だから17Kgくらい引けるけど14Kgのときが一番的中率が出る、みたいな人も結構いる。
つまり、弓力は自分に合ったものを使うのが一番いい。
ギリギリ引ける一番強い弓力よりは、ある程度余裕を持って引けてちゃんとコントロールできる弓力の方がいいだろう。
ただし、指導者によっては、ギリギリ引けるレベルの強い弓を引いた方が無駄な力を使わず引くようになるので上達が早いと考える人もいる。
強い弓は小手先では引けず、必然的に体で引くことになるのでそれも正論だ。
はじめから弓力を上げて射形を強制的にきれいにするのも一つの手。
射形がきれいになって強い弓を弱い力で引けるようになってから弓力上げるのも一つの手。
怪我などのリスクも考えたら後者の方がいいが、短期間で上達したいなら前者もありだ。
そこは指導者とも相談して決めるといい。
上げるなら今の弓力 + 2キロまで
ただしいくら今の自分の弓の弓力が弱すぎるからといっても急に上げすぎるのはよくない。
急激に弓力を上げすぎると、射形の崩れや怪我の原因になりやすいので注意しよう。
そういうことを考慮すると弓力を上げるなら今の弓力 + 2キロを限度にした方がいい。
弓の長さの決め方 - 並か伸びかの目安
弓には長さの基準として並や伸びがある。
身長が大きい、または腕が長いなどで引き尺(弓を最大限引いたときの長さ)が長い人は長い弓を、引き尺が小さい人は短い弓を使った方が弓の持つ力を最大限発揮しやすい。
並か伸びかは身長で決める説と矢束で決める説がある。
が、原則として矢束で決めるのが正しい。
身長で決めるのは矢束がわからない初心者用の弓をどうするかってなったときくらいだと思う。
では具体的にどう決めるかというと
- 矢束85cm・・・並
- 矢束90cm・・・伸び
が基本。
矢束というのは引き尺のことで、弓を引ききったときの矢筈から弓までの長さのこと。
たいていの学校には並か伸びしかないので最初はこの2択で選ぶことになる。自分の矢束により近い方を選べばいい。
87cmとか88cmとか微妙なときは両方引いてみて引き心地がいい方を選べばいい。
特殊な矢束の例
非常に高身長だったり、低身長だったりする人の場合、上記の弓では対応しきれない場合がある。その場合、以下のような選択肢を取るといい。
- 矢束95cm前後・・・三寸伸び
- 矢束100cm前後・・・四寸伸び
- 矢束105cm以上・・・六寸伸び
- 矢束80cm以下・・・三寸詰め