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弓道団体戦のポジション(立ち順) - 大前中落ちの決め方

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弓道の団体戦では大体5人1組でのチーム戦を行う。

ポジション(立ち順)は1番から順に

と呼ばれる。

この順番はどうやって決めればいいのか、弓道部主将や顧問など、弓道の団体戦のポジションを決める立場の人に向けて解説する。

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弓道のポジションそれぞれの役割

まずは各ポジションがどんな役割を果たすべきなのかについて解説する。

大前

大前の役目は1番最初の1射目を中てることで流れを作ること。

大前はまず1射目を中てれることが重要であり、かつ的中率が高いことが望ましい。
 

また大前が中るか外すかでチームの流れが大きく左右されるため、高的中率とともに、プレッシャーに強いことも求められる超重要ポジション。

チームの主将やエース的な人がなることが多い。

2番

2番の役割は大前の補助的役割。
 

大前が外したときに必ず中ててカバーする。

また大前が中てたら中てていい流れを作る。
 

あまりプレッシャーのかからず、重要度も低いポジションであるため、5人のうち一番下手な人がなることが多いポジション。

中の役割はいい流れならそのままつなぎ、悪い流れならここで断ち切ること。

真ん中というのはあまり重要ではないポジションと思いがちだが、意外と重要だ。
 

なぜかというといい流れのときは中が中てれば O O O。

ワン、ツー、スリーと非常にいい流れを作れる。
 

逆に悪い流れのときは中が中てるか外すか、つまりX X XになるかX X Oになるかでかなりチームの流れが変わる。
 

そのため、中には的中率の高さが求められる。

また、中は前後のペースに合わせる必要があり、自分のペースで好き勝手に引けないため、ある程度協調性のある人の方が望ましい。

落ち前

落ち前は落ちにつなげるための補助的な役割。
 

いい流れできた場合はいい流れのまま落ちにつなぐ。

悪い流れできた場合はここで中てて悪い流れをせき止める。
 

ただし、団体戦が接戦の場合、最後の1本で落ち前が中てるか外すかで勝負が決まってしまうことがある。

そのため、ここぞという場面でも動じずに中てれるプレッシャーに対する強さも求められる。

落ち

落ちは最後の締めの役割。

1発中るか中らないかでチームの勝敗が決まるプレッシャーがかかった状況でも動じずにきっちり中てれることが求められるポジション。
 

また仮にそういう場面でなくても、落ちは常に最後に引くため、他の選手が退場して会場の注目が残った選手1人に集まる中で引かなければならない、という場面が多い。

そのため大勢の人に見られてる状況でも関係なく普通に引けて、かつ中てれる精神力の強さが必須だ。

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弓道のポジションそれぞれの向き不向き

次に弓道の各ポジションごとの向き不向きを解説する。

なお、ここでは的中は度外視し、性格や特徴による向き不向きについて解説する。

大前の向き不向き

大前は一番最初に引くことから、度胸の強い人が向いてる。

また、チームを引っ張るリーダー的な人にも向いてる。
 

逆に、大前は周りに合わせず常に自分のペースで1射目を引けるため、自己中心的な人やマイペースな人にも向いてる。

こういうタイプの人は自分のペースで引く方が調子が出やすいため、あえて大前に置くのもありだ。
 

大前が向いてないのは緊張するとダメなタイプの人、気の弱い人など。

一番最初に引くプレッシャーに打ち勝てることは必須条件だ。

2番の向き不向き

2番にもっとも求められるのはカバー力

たとえばもっとも的中率の高い人を大前にしたとして、万が一その人がコケて外したときに中ててカバーできる人が理想。
 

そのため、普段から仲間のミスをカバーしようとする世話好きタイプの人に向いてるポジション。

逆に向いてないのは自己中やマイペースタイプの人。

中の向き不向き

中は一人が好きなマイペースタイプの人より、協調性の高い人が向いてる。

仲間がいた方が安心するタイプの人は、大前や落ちより中の方が調子が出やすい。
 

また大前や落ちはプレッシャーに強いことが求められるためか、中はプレッシャーに弱い人が当てられることが多い。

確かに大前や落ちに比べてプレッシャーはかからないが、中はチームの流れが悪いときにそれを断ち切る役割もある。
 

なのでどちらかというとメンタルが強く、ここぞという場面でしっかり中てれる人の方がいい。

落ち前の向き不向き

落ち前はあまり目立たないポジション。

あまり目立ちたがらない、縁の下の力持ちタイプが向いてる。

チームの調子が悪くてもそれに流されずに自分の役割をきちんと果たせる人が望ましい。
 

また、チームの勝敗がかかった場面では落ちと同様、最後の1本を中てることが求められる。

落ち前が外したらそこで負けが確定する場面も少なくない。

そのため、落ちと同様、プレッシャーの強さもかなり重要となるポジションだ。

落ちの向き不向き

落ちは最後のトリとなるポジション。

もっともプレッシャーに強く、かつ的中率の高い人が向いてる。
 

常にプレッシャーのかかった場面で弓を引くため、メンタルの強さが必須。

逆に言うとメンタルが弱い人には向いてないポジション。
 

チームの主将、もしくはメンタルが強くて的中率も高い人、チームの裏のリーダー的な人がなることが多い。

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的中率順にポジションを決めるなら?

上記のポジションごとの向き不向きによる決め方は、各選手の特徴や性格をしっかり把握してなければ決めにくい。
 

もっと簡単に決めるやり方もある。

それは的中率順に立ち順を決めてしまうことだ。
 

その方法は2つある。

1つは単純に的中率の高い人から順に

としてしまう方法。
 

団体戦では最初に中てた方がいい流れを作れるし、かつ相手チームにプレッシャーをかけれる、という意味でこの方法もありだと思う。
 

しかし、普通はもう少し考えて決めた方がいい。

落ちに一番的中率の高い人を持ってくるこちらのケースの方が一般的だ。

これはもっとも的中が求められるポジション順に並べるとこうなるということだ。
 

落ち大前に的中が求められるのは当たり前として、次に重要なのは落ち前。

これは団体戦が接戦になったときにもっとも的中を求められるポジションが落ち前だからだ。
 

落ち前の中り外れがチームの勝敗を左右する状況はかなり多いため、下手な人は置きづらい。

ただ中も中堅として、かなり重要なポジションなので監督によっては落ち前より中を優先する考えもある。
 

ここでもし迷った場合はプレッシャーに強い方を落ち前にするといい。

中はそれほどプレッシャーに強くなくても平気だからだ。
 

逆に2番は大前が優秀であればつなげるだけでいいので、的中率の低い人でも一番影響が小さく、下手な人でも大丈夫なポジションだ。

まとめ

以上まとめると、ポジションごとにある程度役割はあるが、結局どのポジションも的中率を求められることには変わりない。

その上で、性格による向き不向きも考慮し、各選手を最適なポジションに配置することで、各個人の実力以上の結果を出せるチームになる可能性がある。
 

というわけでこの記事が弓道の団体戦のチーム編成の参考になれば幸いだ。
 

教え子を何度も全国に導いている増渕敦人直伝の弓道上達法とは?

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